瀬戸内国際芸術祭2013「小豆島」の2。瀬戸内国際芸術祭2013「小豆島」の4。

2013年10月28日

瀬戸内国際芸術祭2013「小豆島」の3。

おいっす。

瀬戸内国際芸術祭

おはようございます。
小豆島、二日目の朝でございます。
私め、朝っぱらから少々お腹の具内がよろしくない状態でございます。
なのにだ、朝っぱらから、朝も6時半から、散歩に出る始末。
軽い気持ちで始めたものの、やっぱりというか、当然というか、朝の冷たい風にお腹が刺激され…。
急いで引き返すべきか、はたまた彼方に見える道の駅のトイレに駆け込むべきか、究極の選択ですわ。

そんな緊張感がここち良くもない二日目の朝でございます。
今日も三都半島から周ります。
予定より幾分遅れておりますので、無論、急ぎ足でございます。

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瀬戸内国際芸術祭2013 小豆島編の3

朝もはよから出発するつもりが、ピーピー状態に泣かされて、朝食もあまり食べられず、げっそり状態でとぼとぼ出発しました。
作品めぐりの前に薬屋に寄るか?
そんな時間は無いのだよ。
すぐに始めるのだよ。

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朝っぱらにトイレを借りた道の駅再び。
作品は9時半からOPENするもので。

青いすり鉢状の底に顔を突っ込むと見えるもの。

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◆花寿波島の秘密 / 吉田夏奈

海や。
島や。
すり鉢状のパノラマやで奥さん。
作品を上からも鑑賞できますが、撮影は禁止。
足場が危険なもので。

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秋の小豆島のミニチュア。
色合いがステキング。

はい、次。

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白い部屋?

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室内すべてが白い帯状の布で覆われている。

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◆小豆島 Story of the Island - ジ・ミン・ソブ《Bandagehouse》 東京藝術大学プロジェクト

その名も「包帯の家」。
主のいない家は怪我をしたと同じように、現在治療中とのこと。
白く、寒々しい。空白。空虚。

はい、次。

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◆小豆島 Story of the Island - 大橋文男《しろいいえ》 東京藝術大学プロジェクト
 
こちらは「白い家」
天井から吊り下げられた白い布。
それに映像作品を投影。

はい、次。

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その裏手にある、昔ながらの講堂(現在は使われていない)の内部ではこのような展示が。

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◆火のないところに煙は立たず / 越後正志

昔葉たばこを栽培していたその名残を今に伝える作品。
木の骨組みはその葉たばこの乾燥小屋。

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うつ伏せたかごの中の電球のゆっくりした点滅の中、幻想的でスケールの大きな作品です。

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カマやクワなどの道具の置き方も上手い。

さあ、どんどん行きますよ。
何せ時間がないんだから。
(スタンプラリー否定派のくせに、まんまとその罠にはまっている、とか…)




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◆小豆島 Story of the Island − 寺木南《Full tide ⇄ Ebb tide》 東京藝術大学プロジェクト

入口に暗幕の張られた蔵の中に入ると、ぼんやり見えてくるのが…水?
それに浮かぶ舟。
こんなところに水が並々あるなんて。

◆眺望絶佳 / 古川弓子 

は撮影禁止。
だったはず。
なのでどうだったか、んんん、どうだった??
忘れちゃった(・ω<)

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基本的に瀬戸芸では、廃校(休校)になった学校や、住人のいなくなった廃屋を作品展示場として使用することが多いです。
過去にここに住んでいた人がいた。
ここに子供たちが通っていた。
それをセンチメンタリズムを込めて伝えるのも、ひとつの役目ではあります。
幾層にも積み重ねられた過去の記憶の上で現代が成り立っているのを忘れないようにするための装置。
しかし、ただの回顧録、郷土資料館ではつまらない。
新しい切り口で提示する。
重くなりすぎないように、感性に響くように表現する。
そのための”アート”という手法が瀬戸芸の根本にあります。

ただ単に、流行っているらしで、行ってみるか?でも最初はいいのですが、各会場、作品を周っているうちに、だんだんとその場所、その島の歴史や文化、風土や習慣について学べてしまうのも魅力のひとつ。

まあ、捉え方は人それぞれ違っても問題はありません。
その自由度と軽やかさも”アート”は内包していますから。

で、ここも廃屋(瓦倉庫)を使った作品です。
中に入ってみましょう。

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◆瀬戸ノ島景 / 柚木恵介 

宙に浮く木彫の島々。
その数100以上。
廃屋の中に瀬戸内海を表現。

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こちらが小豆島。

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他もすべて実際に瀬戸内海に存在する島の形をしています。
鑑賞者は船さながらに、この島々の中を自由にクルージングできます。

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そして一番奥の、通路のさらに奥に鎮座しているのがこちら。

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天井から一粒一粒たれ落ちる雫に輝く”矛”。
日本神話、古事記、イザナギ、イザナミ。
コンセプトはどうやらその辺りにあるみたい。
(詳しくはこちらを参照)

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瓦はこうやって干していた、保管されていたようです。

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この荒れっぷりにどこか心を踊らせてしまうのも不謹慎ではありますが、廃墟のロマンとセンチメンタルを感じます。
作品保護、安全性の面から考えると、少し不安になるけども。。

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お次はこちらの体育館。

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◆Wander Island / 升谷絵里香

三方の壁に映像を投影するインスタレーション。
ラジコンボートで島を引っ張る!
時間があればゆっくり鑑賞したいところ。

その体育館のお隣の幼稚園?
こちらも使われていない建物ですが、ここに先ほどの瀬戸ノ島景の作家である柚木恵介(東京芸大助教授)のアトリエがあったそうです。
つーかアトリエというよりは工作室。
木工ですからね。

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安全第一な生首が放置。

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小豆島は作品が点在していて、どれも結構スケールが大きいため、それなりにアクセスの利便性が考えられています。
しかし中には、このようにどっかの民家に入ってしまいそうな、瀬戸芸ならではな小道を歩くこともあります。
瀬戸芸がなければここを歩くことなんて絶対になかったであろう道。
このワクドキ感も作品を楽しむためのプレリュードとして機能しているのです。

さて、昨日からグルグル周っていた三都半島もここでラスト。
(時間の都合上、一部鑑賞を断念したところあり。。)
ラストを飾るのはとびきり素敵な廃屋。
ここでも先人の積み重ねた歴史に触れることができるのでしょうか?

門をくぐり、受付を済ませ、建物内に入って、そこで待っていたのは…
先人の記憶ではなく、

おびただしい数のの記憶!

◆空間収集 -小豆島の自然と生きていたもの- / 佐藤隼

はい。虫です。
虫の亡骸です。
羽だけとかパーツだけの人もいらっしゃいます。
あ、人じゃなく虫ですけど。
ですから、これから先の写真は、虫が苦手な方は見ないほうがいいかもしれません。
大丈夫、生きていなけりゃ問題ない、という方は、どうぞ見てやってください。

では ↓


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よくもこれだけ集めたものだ、と感心しきり。
身近な死と隣り合わせの生の喜び。
をテーマにしているのだけれど、樹脂に封入された虫や植物の死骸の美しさに、苦手とかの意識は飛んでしまいます。
でも、やっぱ背中が痒くなるけど。。

そして家の一番奥に展示しているのがこちら。

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スズメバチの巣。
グッローい!
の前に、断面を見るとスズメバチの巣が高層住宅ばりの多重構造になっているのがはっきりわかって楽しいです。
ん?そうでもない??
グロい?

じゃあお口直しにきれいなキューブをお見せしましょう。

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虫虫キューブ。
なんかキャンディーみたいで美味しそうやろ?
(ワロエナイ…)

この中にいったい何百匹の虫たちが閉じ込められているのでしょうか。
この虫たちもこの島で生きて、そして死んでいったのです。
虫の記憶、それを想像するだけで胸アツになるという…。
え?少し鳥肌が立ったって??


お付き合いありがとうございました。
これにて三都半島終了でございます。

気づけばもう昼前だ。
お次は車を走らせて醤の郷を目指します。


<to be continued>



epicurean_egoist at 04:07│Comments(0)TrackBack(0) アート | photo

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