瀬戸内国際芸術祭2013「犬島」の2。瀬戸内国際芸術祭2013「女木島」の2+高松。

2013年08月31日

瀬戸内国際芸術祭2013「女木島」の1。

おいっす。

瀬戸内国際芸術祭

瀬戸芸夏会期も残すところあと2日。
もうすべて周り尽くした方もいらっしゃるでしょう。
暑すぎて島どころじゃないわ、な方もいらっしゃるでしょう。
泣いても笑ってもこの土日で終了しますよ。
悔いのないように、さあ明日出発しろよ。
台風きますけど。。

今回のオレの計画は素晴らしいもので、ちょうど雨の降った先週末と、降るであろう今週末を偶然にも避けて計画を立てていたんですねぇ。
なんて偶然!
ラッキー以外の何物でもないんですけど、気合の入れ方が違うつーの?3年ぶりだし。
雨雲なんて気合でフットバス。
この気持が天に通じたんでしょうね。
その分、死ぬほど暑かったけど。

今回はお盆休み明けの日曜日に行った女木島のレポをお届けします。
男木には行かず女木だけという贅沢三昧。
というか、体力的にもアレですので、かなり夏の疲れっていうのが出てくる時期ですので、無理せず、的な、ね。

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瀬戸内国際芸術祭2013 女木島編

いつもの高松港まで車で法定速度を守りつつぶっ飛ばして1時間20分。
島に渡るには船に乗らなきゃならない。
その船は出航時間ってものが決まっている。
いくら寝坊しようとも、待ってはくれないのです。
今回もまた出港ギリギリに港に到着。
船便の本数が限られているからね。
逃しちゃうと1時間以上待つことになります。
暑すぎる真っ昼間を避けるとなると、朝一の便に乗ることが至上命令。
8時出港のめおん号に乗り込み、一路女木島へ。

20分たらずで到着~。

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そらもう大勢の人が同じ考えだわさ。
朝から大挙して女木島上陸。
そしてそのままバスに飛び込み山の上へと。

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鬼ヶ島大洞窟。
女木島は桃太郎伝説に出てくる鬼ヶ島だったとかなんとか…って話はもういいですか、そうですね。
ここ以外は歩いて回れるところに作品が点在していますので、とりあえずここさえ押さえておけば、あとの行程がだいぶん楽になる。
誰しもそう考えますわね。

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はい、洞窟突入。
腰痛持ちが飛んで喜ぶほどの中腰っぷりな入口は3年前と不変。(そらそうだね)

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しかし中はすこぶる涼しい。
気温18℃?
もう出たくない。。なんか犬島の冒頭でもそんなこと言ってましたな。

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◆カタツムリの軌跡 / フィリップ・アルタス 

洞窟内で最初に目にするのがこれ。
かたつむりアニメ。
なぜかたつむりなのかは、まったくわかりません。
涼しいからホゲーっと見入ってしまいます。

そしてもうひとつの作品。
ひとつというか、複数というか、めちゃめちゃたくさんというか。

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◆オニノコ 瓦プロジェクト / オニノコ プロダクション 

うどん県内の中学生3000人が作った鬼瓦。
これが洞内の至る所に展示されているわけです。
3000人で3000個かどうかわかりませんが、それぞれ顔形が違う鬼瓦がドーンと。
こんなかんじに。

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いやぁ不気味。
怖いけれどどこかユーモラス。
いちいち顔が違うから見ていて飽きない。

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3個目のかたつむりアニメに出会うころには洞窟出口が間近。
レンズカバーに結露もします。
出たくない。だって暑いんでしょ?
まあ朝から天然エアコンの中に入れて体力を温存できたわけだし、気合を入れて麓へ下りますか?

あ、もうバス出ちゃう!?
マジで??
チョトマテクダサイ!
待てない?待たない?もう出た??

あまりの涼しさに長居し過ぎた。
帰りのバスに乗り遅れちゃった。
次の便まで30分。
ま、それもいいわ。
ついでに展望台まで登ってみよう。
暑いけど。

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外にも並ぶ鬼瓦。
鬼?オニ?そうは見えないものも多数。
だけどこの発想が面白い。
厨房ナメんな。

朝9時過ぎとはいえ、すでにジリジリと太陽が照りつける女木島。
バスを逃したとはいえ、なぜに汗をかいて山に登らなきゃならないのか?
とリトルビット後悔しつつ、それを吹き飛ばす景色の美しさを見るにつけ、ここまで登らずに帰る奴らはアフォだわ、と自己正当化に余念がないオレ。
だって、ね、そうしないとくじけちゃいそうなくらい暑いから。
蜂とか虫もブンブン飛び回っているし。

で、なんとか展望台到着。

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絶景。
きもちいいぜぇー!

心の雄叫びをしこたま上げたのちは、バスを待つために洞窟下の停留所へ。
次のには乗らないと綿密な行程に支障をきたすから。
(めおん号の中で立てた即席計画ですが)

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ひまー。
あちー。
バス遅れてるー。
溶けそう。
あまりに暇なんでとんびでも撮るオレ。

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時刻表より10分以上遅れてモダンなバス到着。
やっと下山できます。
その気になれば歩いても下りれますけどね。
まだまだ体力は温存しておきます。

終点の港まで帰らず途中で下車。
次の作品は…




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◆段々の風 / 杉浦康益 

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ねじりパンみたいで美味そうな陶製ブロックを積み重ねたもの。
集落を見下ろす段々畑に設置されています。
バス道路からここまでの道がすこしわかりにくいかも。
神社の右側の細い坂道を登ったところにあるよ。

次に向かいます。
遅れたぶんを取り戻すべく、スタコラと集落の方向へ歩いて角を曲がると、見覚えのある景色が見えてきました。

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女木小学校。
「よみがえれサワラ」のフレーズは3年前経った今でも頭に残っている。
あの壁画の小学校です。

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今回、この小学校に設置されている作品はというと…。
女木島で一番人気である、これ。

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◆女根/めこん / 大竹伸朗

大竹伸朗による大型作品。
これが見たかった。これを見るために女木島に渡ったといっても過言ではない。

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中庭全体がひとつの作品空間となっています。
一番目立つのが、赤いブイの上に乗った椰子の木。
こいつは生きています。
ブイを鉢代わりに植えられている。
水やりだってちゃんと考えられています。

流木や船具、ネオンからワニのオブジェまであしらった掘っ立て小屋のようなもの。
これはまさに大竹ですね。
近づいてよく見ると、いろいろおもしろいものが埋め込まれている。

コラージュ、カット・アンド・ペースト、ミックス。
頭の中にしかないものは作り、実在するものはそのまま利用する。
大竹作品を観ていつも思うのは、HIPHOPにも似たその編集能力。
サンプリングを厭わず、それらの積み上げ方、配置のしかたで個性を創る。
時としてそれはノイジーでゴチャゴチャしてて、何がなんだかわからない不気味なものになるけど、でもそれって、それ自体が”人間”だと思うのね。
自分という中に刻まれた様々な記憶や感情の断片を、素直にそのままぶちまけてそれぞれ形にしちゃうと、色とりどりというか、色がありすぎてウンコ色になるというか、形状も大きかったり尖っていたりまん丸だったりで、ゴチャゴチャすると思う。
それだけのキャパを人間は持っているから。
その中から今ベストなチョイスを選ぶ、またはひとつにスポットを当ててそれを研ぎ澄ます、それもアート。
誰にも負けないキラっと光るものがその中にあるのならば、一点突破でそれを鍛えあげるのも素晴らしいこと。
でも、人間て欲望のカタマリじゃない?
あれも好きだけど、これも好き。だけどあっちも気になる。どれかひとつなんて選べない!
のならば、それを全部チョイスしてみなよ。
選んだそいつらを固めて貼り付けてみなよ。
そこから何か見えるものがあるだろ?
多くの人がカタマリを持っているけど、比べたらみんな色や形が違って見えるだろ?
それが「自分」。

アートを自己表現のひとつと捉えると、大竹の作品というのは、とてつもなく素直な心の現れだと思います。
見た目のゴチャゴチャ感に反して、いつ見ても誠実さを感じてしまいますね。

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校舎2階の教室の窓からも眺めることができるよ。

1階受付横には物販コーナーもあり。
女根Tee、女根手ぬぐいは無論ゲット。
これで大竹Teeもニューシャネル、ベネチア、ニューニュー、女根と4枚揃った!
(今年はTee買いすぎ)

名残惜しいけど、先に進みましょう。
ちょっと元気が出てきた。


<to be continued>


の前に。


EGO-WRAPPIN'「女根の月」

大竹作詞、女木島ロケのMVを今一度紹介。
エゴ・ラッピンと大竹の相性は抜群ですな。
小島聖もそうとうエロい。



epicurean_egoist at 08:24│Comments(0)TrackBack(0) アート | photo

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